晴れた日には本を読もう

主に読んだ本、映画、美容情報を更新していきます。

遠藤周作「女の一生」

本日ご紹介する本はこちらです。

 

遠藤周作

女の一生

一部「キクの場合」

二部「サチ子の場合」

 

 

二部構成の小説です。

 

著者の遠藤周作さんは自身がキリスト教だったこともあり、宗教性の高い作品でした。

 

一部では切支丹の迫害、キクの一途な想いを中心に描かれています。

 

切支丹を信仰する気持ち&キクの気持ちも、とても直向きで純粋まっしぐらです。

 

「ひたすら一途に想う」これが一部のテーマですね。

 

二部は、戦時中を生きるサチ子と修平、そしてコルベ神父の物語でした。

 

こちらも登場人物はキリスト教徒です。

 

ただ二部の作風は、「自己犠牲」がテーマになっています。

 

一部は登場人物の「ひたむき」さに胸をうたれましたが、こちらは何かを犠牲にして自身の信仰との折り合いをつける・・という意味でより切なさが増していました。

 

一途に信仰するだけでなく、誰かのために犠牲になったり自分の人生の幕を閉じることを自身で決めたコルベ神父と修平・・。

特に欲と生の執着しかない収容所でのワンシーン、一人の男性の身代わりになったコルベ神父の「愛」の姿は涙が溢れてしまいました。

 

そして最後、静かな生活の中で「人生とはこの形で良いのだ」と激しい思いを胸に抱え込む主人公のサチ子・・。

 

果たして私は登場人物達のように「利他的」に生きられるのだろうか?

 

遠藤周作氏の中でベスト1の小説です。

 

高校時代はじめて読みましたが、20年以上経って再び読んでも感動しました。

 

まだ読んでいない方のために、

一部→二部の順番で読むことをオススメします。

 

 

 

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江國香織「落下する夕方」

 久しぶりのブログ更新になってしまいました(サボりすぎですね汗)

少しずつですが更新頻度増やしていけるよう頑張ります!

今日、ご紹介するのはこちらの本です。

↓   ↓   ↓

 

江國香織著「落下する夕方

 

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この小説に最初に出会ったのは、10年前・・。

まだ私が高校生の頃です。

 

「憎みきれない 愛しきれない」

そのキャッチコピーに惹かれました。

 

当時、私は失恋したばかりで、ある雑誌で「失恋して悲しんでいるときにお勧めの本」と紹介されていたのがキッカケで購入しました。

 

以下少しネタバレになります。

 

主人公(梨香)が10年以上付き合っていた男性(健吾)に振られて、10か月かけて再生していく物語です。

ある日、元カレの恋人(華子)が主人公の部屋に入り込み、奇妙な同棲生活がはじまります。

自由で無邪気、純粋で奔放な華子は色々な男性を振りまわすし、ふらっと一人で旅行に出かけたり不思議な魅力を持つ女性です。

最後、衝撃な展開、華子の自殺という形で2人の同居生活は幕を閉じます。

 

筋書きはドロドロしている話なのに、江國香織さんの柔らかな表現力のせいでしょうか?

驚くほど淡々とした空気が小説の中に流れています。

 

元彼(健吾)の好きな女性といることで、少しでも健吾と繋がれる。

その気持ち、女性なら少しは分かるのではないでしょうか?

内心は嫉妬まみれになっていても(私は梨香のように淡々と受け入れられないです)、未練の残っている元彼の好きな女性が気になるし接点を持つことで彼に少しでも近づきたい、たとえそれが「切ない確認」だとしても。

 

気になった点は

*中島さんは一体どんな人?華子とワケあり?な関係なんだろうけど気になりました。

*華子が自殺した理由はなんだろう?

 

以下私の勝手な解釈ですが

ずっと逃げてきたのに逃げられなかったという類のセリフ、旅行中「不幸のどん底のような顔をしていた」ということにヒントはある気がします。

 

しかし、彼女の死は特別な意思を持った自発的な行為ではないと思います。

自然に生の外に出てしまった。華子は自殺したときは、ある程度元気だったのでしょう。

 

梨香はこちら側の人間でいようと決めて、健吾にもそうして欲しかった。

梨香が強姦するように健吾に抱きついたのは、生身の人間を感じて欲しかったからではと解釈しました。

 

そして最後の場面、梨香と健吾の幕切れも良かったです。

 

「引越そうと思う」

 

やっと失恋に決着がついた瞬間です。

 

江國香織さんの小説の中ではお気に入りベスト3入りなのですが、個人的には失恋小説はもっとドロドロした文章のほうが共感移入してしまいますね、苦笑

 

以前こちらのブログでも紹介した

 

小池真理子さんの「愛するということ」のほうが、私の感情には響いてきました。

 

wakana9055.hatenablog.com

 

落下する夕方は映画化もされています

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ドラマ「いつかこの恋を思い出して、きっと泣いてしまう」

 

今日は、こちらのドラマをご紹介します。

 

2016年放送「いつかこの恋を思い出して、きっと泣いてしまう」

出演者・・有村架純高良健吾高畑充希

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今からちょうど3年前に放送されたドラマです。

 

放送当時は、月9なのに暗い気分になるドラマを見たくない等の酷評が出ていたり、視聴率が良くなかったようですが私はこの手のテーマを扱った作品大好きです。

 

色々なことを諦めて自分を殺しながら生きてきた主人公、貧乏、地方出身者の孤独、ワーキングプア、弱者に世知辛い社会・・・etc

 

こういう目をそらしたくなるマイノリティをあえて月9で扱うというのが良いのですよ。

 

個人的に高畑充希さん演じた木穂子ちゃんが好きでした。

 

3話のラスト手紙を読むシーン・・切なかったです。

 

「私は朝起きるとまず初めに今日1日を諦めます。だけど、きっと心の奥のところで諦めが足りなかったのでしょう。」

 

この言葉、今まで観てきたドラマで感情移入した台詞のベスト10には入ります。

 

人生を諦めているのに、心の奥では何かを期待して生きている、今の私自身をまるで象徴しているようです。

 

残念なのは最終話があまりに駆け足すぎたことでしょうか。

 

音ちゃんと朝陽君が別れるシーンは良かったけれど、急展開すぎるし、その後いきなり北海道に帰るのも無理がありすぎるような・・。

 

それでも全体を通して見ると、心が洗われる良いドラマですし時々は見返したくなります(実は既に3回見ました)

 

月9特有のキラキラ感やおしゃれな感じはないものの、登場人物が心優しい人ばかりで愛に溢れていて純粋な世界観が出ていました。

 

それでも、主人公2人を筆頭に登場人物が皆さん美男美女ばかり、お金はないものの好きな人からは好かれる展開・・私からすれば超絶恵まれているしキラキラしているんですけどね(爆)

 

金も愛も若さもなく、優しさに飢えて心病んでいる本物の底辺の私から見たら、このドラマは十分キラキラしているし素敵な若者の恋愛を描いているように見えてしまいます。

 

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さくらももこ「そういうふうにできている」

今日紹介する本はこちらです。

↓  ↓   ↓

 さくらももこ著「そういうふうにできている」

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 去年の夏に、乳がんで亡くなってしまったさくらももこさん・・・。

 

私は小学生時代、ちびまる子ちゃんの漫画をよく読んでいました(1~2巻あたりのシュールな作風が好みです)

 

大好きな漫画家さんだっただけに、とてもショックでした。

 

今日紹介するエッセイは、さくらさんの妊娠&出産エピソードをまとめたものです。

 

いやー、子供を産むと簡単に言っても、マタニティブルーやら便秘やら帝王切開と一緒に盲腸切開やら産後ブルーやら、子供の名前を画数を考えながら徹夜して決めたり・・と、かなり忙しい1年を過ごされていたのだな、やはり出産は大変なのね・・(ありきたりの感想、笑)と率直に感じました。

 

私は独身だし出産経験もないし、多分今後も子供を産まないと思いますが、やはり母強しです。

 

そんな妊娠&出産という中で笑えるエピソードが出てきたり(便秘の話とか、帝王切開した後に空腹の耐えられず無理矢理オナラを出す話とか)、帝王切開して意識が朦朧としている中で宇宙との繋がりを感じた等の真面目な話も出てきたりと、さくらももこさん自身の独自なシュールな視点で客観化された文章が物凄く面白かったです。

 

この方は漫画家としてだけでなくエッセイストとしても天才的過ぎます。

「ちびまるこちゃん」があれだけヒットするのも当たり前です。

 

このエッセイで出産された男の子も今や20代の成年になってるのか・・と思うと感慨深いです。

 

今更ながら、安らかな眠りにつけますよう・・さくらさんのご冥福をお祈りしていますm(__)m

 

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有村藍里さんの整形に対して世間の反応と私が思うこと

有村藍里さんが口元の骨格の整形手術をカミングアウトしたことが話題になりましたね。

 

恐らく芸能人の殆どの方は「美容整形」は、ヒアルロン酸など簡単な施術含め経験しているのではないかと私は予想しています。

 

ただ、そのことを世間に公表している芸能人の方ってなかなかいないのですよね・・。

 

そんな中、あえてカミングアウトを選択した有村藍里さん、その勇気溢れる行動に拍手を送りたいですクラッカー

 

しかし、世間では有村さんの美容整形に対して賛否両論の声があがっているようですね・・。

 

「とても可愛くなった!」

「整形したことで堂々と笑えるようになって良かったね!」

 

という称賛の声もあがっている中、

 

「整形なんかしなくても十分可愛かったのに」

「妹の有村架純さんと比べたりするから、卑屈になったんだ」

「親から貰った顔にメスを入れるなんて・・自然のままでいいのに」

 

否定派の声も多数あがっているようで・・・。

 

 

韓国と違って日本では整形はまだまだ後ろめたいという風潮が残っているからこそ、整形してもひっそり誰にも気付かれずに・・・と整形を公表する芸能人&タレントはまだ少ないと思います。

 

 

表向きでは「人間顔じゃない」「自然がいい」と言いながら、やはり見た目重視する日本の社会。

実際、私は企業でも容姿優先で採用するか決めているという社長さんにもリアルで何人もお会いしてきました。

 

しかし、日本は「整形」に対してまだまだ受容がない国です。

コンプレックスを解消するために整形したらしたらで、今度は「整形女」「モンスター」と叩かれるし・・。

 

整形しなくてもしても生きづらさは変わらない。

 

一体、不細工はどうすればいいんだよ!!笑い泣きダウン

 

・・となるわけですよあせる

 

「人間顔ではない」という価値観、「綺麗になるならどんどん整形しよう!」という価値観、そのどちらかの価値観を思い切り究めない限り日本はいつまで経っても「美容整形」に対して中途半端に後ろめたさが残るのではないでしょうか?

 

日本は良い所は沢山あるけれど、ことさら「美容」「整形」に対しての思い切りの良さや開き直りはお隣の国の韓国を見習ってほしいと思います。

 

今回有村藍里さんが整形をオープンにした件は、世間の人々の整形に対する認知度&イメージ等に何らかの変化を与えるキッカケになったのではないでしょうか?

 

 

有村藍里さんを筆頭に整形を公表する芸能人が増えて、一般人も当たり前のように容認する世の中になったりと何かが変わってきそうな予感がしないでもないです。

 

 

 

 

 

 

 

ドラマ「若葉のころ」

またまた懐かしドラマ編です。

 

本日紹介する作品はこちらです

↓  ↓  ↓


 

 

 「若葉のころ」1996年 出演者・・堂本剛堂本光一奥菜恵宅間伸

 

いやー、本当に懐かしいドラマです。

 

若かりし頃のKinkiのお二人・・初々しいです。

 

特に、堂本剛さんは私が俳優として高く評価している方です。

 

当時、同世代のジャニーズの中では一番の演技力といっても過言ではないほど、優等生役から不良役、金田一のような役までサラリと演じてしまえるのが凄いです。

 

今は亡き彼の父親役を演じた根津さんが、堂本剛さんのことを「彼は役者として才能がある。人付き合い苦手で不器用なスタンスが私の若い頃とよく被る。そういう資質は俳優をやっていくうえでとても大事なことでもある」とインタビューで言っていたのが印象的でしたね。

 

こちらのドラマでの堂本剛さん演じる武は、成績はトップクラスで上昇志向と野心はあるものの早くに母親を亡くしてしまい弟や妹の面倒を見ながら貧乏苦・・という何とも恵まれない役です。

 

明るい役もいいけれど、彼はこういう陰のある役が似合うんですよね・・。

 

堂本剛曰く・・「武は最終話ではもとの性格に戻ってくる設定ですが、(最終話直前の)11話では時々ふと昔の顔を見せながら「ダメだ!強くいないと」という葛藤が出ていたのではないかと思う。10話は特に嫌な奴に見えるように役作りした。」

 

10代にしてこの役者魂は尊敬します。

 

w主演の堂本光一さん演じる甲斐は、武と対照的に医者の息子で裕福。

それでも父親から愛されなくて孤独を感じてもがいている、という優しくてナイーブな少年を好演しています。

 

堂本光一曰く・・「僕は(人間失格の)ルカといい今回の甲斐といい、剛演じる強い性格とは対照的に何かを抱えている役が多い。甲斐に関しては、最後の方で段々と自分の意思を持って強くなっていくところを見て欲しい」

 

 

その通り、父親になると決意した甲斐はまなざしが強くなりましたね。

 

10話の最後の場面で武に向かって「僕はもうどこにも逃げない」と宣言するシーンは印象的でした。

 

そして、当時の奥菜恵さん・・・、めちゃくちゃ可愛いです(*^^*)!

最初の頃の天真爛漫な泉ちゃんから一転して後半はシリアスな展開になるにつれて大人の女性の表情がふと出てきたりドキドキさせてくれました。

 

ドラマのストーリーとしては、2人の友情がテーマとなりますが、武と甲斐が仲が良くなったり悪くなったりの繰り返しです。

父親を刺して少年院に入ったり、幼馴染の泉を巡っての裏切りあり、途中から異母兄弟であることが判明したりと・・、なかなか忙しい展開です。

 

そんな中、幸せで微笑ましいシーンがあると何故かホッとしてしまいました。(中盤の「偽りの幸福」で武、甲斐、泉の3人が遊んでいる場面とか(*'▽'))

 

ドラマでは小さな町という設定でしたが、武の住んでいる場所は何県なのかふと気になりました(;^_^A

 

風景も綺麗で、映画のような描写もあり、主題歌ビージーズのイメージにも合っていました。

 

数十年経っても、色あせないドラマは素敵ですね。

 

 

ドラマの世界を堪能したい方は、ビージーズの主題歌も一緒にどうぞ。

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シバキヨ「ナースをねらえ!」

今日、紹介する本はこちらです。

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看護学校の実態を描いたコミックエッセイです。

 

看護学校めちゃくちゃハードだということが、よーーく伝わってきました。

 

看護大学なら分かりますが、専門学校でも英語の授業もやるのですね。

 

レポートに実習に国家試験に・・、普通の大学生より圧倒的に勉強量が多い!

改めて、看護師の方達を尊敬します。

 

 

このエッセイでは特に実習先での患者さんとのエピソードが考えさせられました。

 

うめこさんの話にはホロリとさせられ、一見普通に見える精神科の患者さん柏木さんについてもなるほど・・と思いました。

 

 

看護師の女性は気が強い等よく噂されてますが、やわな精神力ではとても勤まる仕事ではないこともよく分かりました。

 

本当に看護師の方って、強くて素敵です(私には絶対なれない仕事だから本当にそう思います)

 

こちらの本も一緒に読むと、よりナースの実態が分かって面白かったです(こちらは看護師になってからのお話がメインです)

 ↓  ↓   ↓

 


 

 

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