「白夜行」東野圭吾著
今日、紹介したい本はこちらです。
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実はこの本を読むのは3度目です。
初回は10年前、2回目は7年前、そして今年の夏に再読しました。
個人的に2回目が一番楽しく読めたかな?
主人公の感情描写一切ないからこその、凄みがこの小説に出ていると思います。
だからなのでしょうかね?
雪穂と亮司の取り巻く人達の方に毎回感情移入してしまうのです。
特に私が好きな登場人物は、奈美江さん、典子さん、誠さん(誠さんが結婚前に思いを寄せていた三沢千鶴さんも好きですね)です。
どの方も地味ながらもけなげに生きている人物でリアリティがありますね(ちょっと主人公の雪穂とは対照的?)
雪穂はあれだけの美貌と頭脳があれば、闇の中で生きていかなくても、普通に輝けるだけの才能があった人だと思います。
たかが子供時代の悲惨な経験でここまで人生を狂わせてしまうのか・・。
亮司にしても雪穂にしても恵まれない家庭環境で育ったからこその、逞しさや頭の良さは人一倍培ってきたはずだし、小学生時代に犯してしまったことを引きずらなくてもやり直しは全然効く人生を送れたはずなのに・・・素人目の私からはそう思ってしまいますが、それでも雪穂と亮司は2人だけで秘密を共有して夜の世界を生きていく選択をしてしまったのが切ないですね・・。
きっと2人にしか分からない心の絆があったのでしょう。
2人がやっていることは許されないことだし、共感は出来なかったけれど・・。